2009.12.28 Monday
年末年始は、太宰治まみれ。
今年で7年目を迎える、冬休み恒例となった
横浜市高等学校演劇連盟の中高生向け演劇ワークショップ
『アート・ディベロップメント』。
全10日間のうち、折り返しの5日目を終了しました。
今年のテーマはすばり、太宰治。
演劇百貨店の南波圭が、悩みながら題材を探し求め、
「だって、生誕100周年だから」という
意外と真っ当な理由で決定したテーマのもと進行しています。
しかし、そのプログラムはきわめて特異です。
参加した中高生たちは、ここまで太宰作品を読んでいないのです。
そのかわり、太宰を知らない参加者たちは、
ケータイで作品について検索したり、自分と太宰の接点を探したり、
全集に入っている作品の冒頭の一文をよすがに、
勝手にストーリーを妄想したり。
愛人の存在や、心中未遂といった
ちょっと刺激的なエピソードを発見するごとに、いちいち演劇化。
みんな、読まずして、めいっぱい太宰まみれ。
WSが休みとなる年末年始用に、太宰治の小説をいくつか用意して
「読みたければ、希望者に貸し出しますよ」とアナウンスしたら、
奪い合いになった末、あっという間に売り切れ。
作品へのこんな近づき方があってもいいですよね。
11日の成果発表会では、どんな太宰ワールドが現れるでしょうか。